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太陽フレアの謎に迫る 観測ロケットに国産X線望遠鏡を搭載 名大と東大

太陽フレア観測ロケット FOXSI-4 を囲むチームメンバー

名古屋大学と東京大学は共同で、米アメリカ航空宇宙局(NASA)が今月打ち上げ予定の太陽フレア観測ロケット実験の4号機 (FOXSI-4) に搭載する高解像度宇宙X線望遠鏡を製作したと発表した。ロケットは今月の打ち上げを予定しており、宇宙天気予報や生命探索に進展をもたらすと期待されている。

太陽系最大の爆発現象である太陽フレアの発生メカニズムは、長年の太陽物理学の謎の1つとして知られる。この詳細解明を、世界に先駆けX線集光撮像分光観測という新手法で挑むのが FOXSI-4だ。大規模なフレア発生時に生じるプラズマの時間と空間、エネルギー情報を同時に取得することができるという。

名大の三好由純教授は「得られた知見をプラズマ科学分野において適用できれば核融合研究や宇宙の地上模擬実験における強力なツールとなり、新しい現象の発見が期待できる」とコメントしている。