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絶滅危惧種「アサマシジミ北海道亜種」の生息地管理法を発見 生息環境拡大に期待 道総研など5団体

北海道立総合研究機構と兵庫県立大学、桜美林大学など5機関からなるグループは、絶滅危惧種のチョウ「アサマシジミ北海道亜種」の保全に効果的な生息地管理方法を解明した。アサマシジミの生息環境を保全しつつ、その他の草原性生物の生息環境を拡大する効果が期待できるという。

アサマシジミは小型のチョウ類で、現在の生息地は北海道の遠軽(えんがる)町、十勝(とかち)地域、根釧(こんせん)地域の一部にしか残っていない。効果的な保全法は解明されておらず、具体的な管理計画が策定できなかった。

研究ではアサマシジミ北海道亜種の保全地がある自衛隊遠軽駐屯地内スキー演習場(北海道紋別郡遠軽)で、チョウがエサを食べない段階である卵期とさなぎ期のタイミングで草刈りを実施。草を抜いた場所とそうでない地点でエサ植物の「ナンテンハギ」を調査した。

その結果、アサマシジミの幼虫は草刈りをしたところにのみ出現。成虫とナンテンハギの花数は2年連続で草刈りをしていた区域で多くなっていた。調査地点に出現したチョウの個体数は草刈り区で多くなり、草を取ることによるマイナスの効果はなかった。

研究によりアサマシジミがエサを食べない段階である卵期とさなぎ期に草刈りを行うことは、アサマシジミとナンテンハギの生息環境の維持や保全管理に有効であることが示されている。