特別養護老人ホームの経営者らで組織する全国老人福祉施設協議会は、来年度の介護報酬改定に向けて基本報酬の大胆な底上げを求めている。
8日に厚生労働省へ要望書を提出。これを14日の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)にも提出し、経営基盤の立て直しを強く訴えた。
全国老施協は「収支状況等調査」による昨年度決算の速報値から、赤字施設・事業所の割合(補助金を除く)を報告。特養が55.8%、通所介護が57.3%にのぼり、いずれも半数を超えていると指摘した。
要望書ではこれを踏まえ、「介護事業を休止・廃止・廃業する事業者が急増し、地域の介護崩壊ともいうべき国民生活を支えられない危険水域に達している」と問題を提起。事態の深刻さを次のように重ねて強調した。
「もはや施設・事業所の経営努力だけでは限界に来ており、事業撤退による地域の介護サービスの崩壊が始まっている」
そのうえで、「基本報酬の大胆な底上げ」を要請。物価や賃金の上昇が続くことを念頭に、今後の上昇率の見通しを踏まえた対応も不可欠だと訴えた。
介護従事者の処遇改善については、他産業の賃上げや最低賃金の上昇を上回るスピードで改定を重ねるべきと主張。他職種と遜色のない賃金水準の実現に向けて、必要な財源の確実な確保を求めた。
