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JA全農、農機メーカーと連携し増収効果を実証 (第18979号)

左:井関農機田植機(PRJ8D)、右:ヤンマーアグリ田植機(YR8DA,VD)

 JA全農は、肥料価格高騰や環境負荷低減への対応、担い手不足による経営規模拡大といった農業現場の課題解決に向け、全農営農管理システム「Z—GIS」の新たな機能として可変施肥マップの開発を進めている。

 今回、井関農機株式会社、ヤンマーアグリ株式会社、ヤンマーアグリジャパン株式会社と連携し、水稲栽培で同マップを活用した実証試験を実施した結果、均一施肥と比較して約5~15%の増収効果を確認した。あわせて、可変施肥仕様の田植機への適合性も確認し、スマート農業技術の社会実装に向けた有効性を実証した。

 近年、肥料価格の高騰や環境負荷低減への対応に加え、担い手経営体の規模拡大が進んでいる。一方、圃場の集約や合筆に伴い、同一圃場内でも作物の生育にばらつきが生じるケースが増えている。こうした生育差を考慮せず一律に施肥すると、生育の劣る部分では収量低下を招く一方、生育の旺盛な部分では過剰施肥による過繁茂や倒伏が発生し、収量や品質の低下につながるほか、肥料コストの増加を招くおそれがある。

 全農では、これらの課題解決に向けて、圃場内の生育状況に応じた適切な施肥を実現し、生育の均一化を図るため、全農営農管理システム「Z—GIS」における可変施肥マップ作成機能の開発を進めている。

 Z—GISの可変施肥マップ作成機能は、人工衛星から取得した10mメッシュの画像データを活用し、圃場内の生育ムラをNDVIの値に応じて区分して地図上に表示する。これにより、生育状況を効率的に把握・可視化するとともに、その結果に基づく施肥設計を支援する。また、圃場内の生育差に応じたきめ細やかな施肥管理や、データに基づく営農指導が可能となる。これにより、生育資材コストの低減や収量・品質の安定化につながることが期待される。

 今回の実証試験では、開発中の可変施肥マップ作成機能を活用し、対象圃場の前作栽培期間に取得したNDVIデータをもとに、圃場内の生育状況を5段階に区分した。その結果に基づき、区分ごとに施肥量を設定した可変施肥マップをZ—GISで作成。作成したマップを、井関農機株式会社、ヤンマーアグリ株式会社の可変施肥仕様の田植機に取り込み、圃場内の生育状況に応じて施肥量を自動で変更しながら、施肥・移植作業を実施した。その結果、均一施肥区に対し、Z—GISの可変施肥マップを活用した施肥区は約5~15%の増収が確認され、可変施肥技術の有効性が示された。