農研機構、持続未来株式会社、広島県による取組の概要(プレスリリースより引用)
持続未来株式会社は、農研機構が開発したAPI「NARO生育・収量予測ツール①果菜類」を活用し、生産者向け営農支援アプリケーションを開発した。このツールを組み込んだ生産者向けアプリケーションのサービス提供は国内初となる。
トマトなどをハウスで育てる施設栽培では、温度や湿度、CO2濃度、日射量などの環境条件が作物の生育や収量に大きく影響する。しかし、それらの影響を定量的に把握し、栽培管理の判断に活かすことは容易ではなかった。
農研機構は、こうした課題に対応するため、環境データや、葉幅、葉長、葉数や着果数などの生育データを入力することで、作物の生育量や収量を予測できるAPI「NARO生育・収量予測ツール」を研究開発した。このツールには、①果菜類(トマトなど3品目)、②イチゴ、③露地野菜のそれぞれに対応するAPIがあり、農業データ連携基盤「WAGRI」で公開している。
また、農研機構と持続未来株式会社は、広島県が実施した「ひろしま型スマート農業推進事業(ひろしまSeedbox)」において、API「NARO生育・収量予測ツール①果菜類(トマト)」を活用したシミュレーションに取り組んだ。その結果、収量向上を目指した年間栽培計画の作成や、環境制御条件の検討に役立つことを確認した。持続未来株式会社は、これらの実証成果をもとに、農研機構のAPIを組み込んだ営農支援アプリケーション「フルベジナビ」を開発し、令和7年9月1日からサービスを開始している。
「フルベジナビ」は、スマートフォンやパソコンから簡単に利用でき、環境データを入力することで、収量の見通しをシミュレーションできる点が特徴。複数の環境条件に基づく予測結果を比較することで、実際に栽培する際の環境制御条件の検討や選択に活用できる。現在は、トマトに加えキュウリやパプリカなど他の果菜類での予測を可能とするための機能拡大も進められており、全国各地の栽培施設での活用が期待される。
農研機構では、今後も“科学的な根拠に基づく栽培の支援”を通じて、スマート農業技術の普及と持続可能な農業経営の実現に貢献していく方針だ。