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現行法での解釈の考え方を整理 「AI利活用における民事責任の解釈用に関する手引き」を公表(第18933号)

主な調査対象(※経産省リリースより引用)

経済産業省は4月9日、AI利活用時の民事責任の在り方について、現行法における解釈の考え方を整理した「AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き」を公表した。

 生成AIの登場以降、事業領域におけるAIサービスの利活用は年々拡大している。一方で、AI利活用時に損害等が発生した際の民事責任については、AIのブラックボックス性や自律性から、どのように解釈を行うべきか考える上で、裁判例の蓄積が十分になく、AI事業者にとってシステムの導入や開発を躊躇する一因となっている等の指摘があった。

 そこで、経産省は、この背景を踏まえ、法学や技術分野の有識者で構成された「AI利活用における民事責任の在り方に関する研究会」(座長:大塚直早稲田大学法学学術院教授)において、不法行為法及び製造物責任法の観点から、民事責任の解釈における考え方について議論を行った。また、研究会の内容に基づき、「AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き(案)」を取りまとめ、約1ヵ月間意見公募を行った。

 今回公表した手引きは、研究会の議論や意見公募で寄せられた意見を踏まえた意見を踏まえた必要な修正を行い、公表するもの。

 手引きは、AI利活用の場面における不法行為法上の論点を中心に、現行法がどのように解釈適用され得るかの方向性を示し、AIの開発・提供・利用に係る当事者の予測可能性を高め、AI利活用の推進及び損害発生時の円滑な解決に資することを目的としている。 手引きでは、AIを用いたサービスやシステムが事故に寄与した各想定事例(配送ルート最適化AI、弁護士業務支援AI、取引審査AI、外観検査AI、自律走行ロボット(AMR)及び補論としてAIエージェント)を題材とした検討を行った。

 また、各想定事例についての検討を踏まえ、各当事者の責任の判断に当たって参考となるよう、AIが利用される形態に応じた2つの類型(補助/支援型AI及び依拠/代替型AI)を整理している。