総務省消防庁は3月28日、2024年に救急自動車が救急出動した件数が前年比1.0%増の771万7123件だったと発表した。搬送人数は前年比1.9%増の676万4838人。件数と人数とも集計を開始した1963年から過去最多を記録している。
救急出動件数の内訳を事故種別ごとにみると、「急病」が前年比0.4%増の519万5253件、「一般負傷」が同3.3%増の122万4127件、「転院搬送」が同4.6%増の58万1685件、「交通事故」が同1.4%減の39万3875件などとなっている。
さらに、過去20年における事故種別の救急出動件数と構成比の5年ごとの推移をみると、「急病」と「一般負傷」は出動件数、構成比ともに増加している一方で、「交通事故」は出動件数、構成比ともに減少していた。

◆搬送者は高齢者の割合が増加
また、搬送人数を年齢区分で分けると、高齢者が428万2228人(全体の63.3%)、成人が196万8285人(29.1%)、乳幼児が27万5323人(4.1%)などとなっていた。過去20年の年齢構成比の推移をみると、2004年には42.5%だった高齢者の割合が20年間で20.8ポイント増加。一方、成人は17.8ポイント減、乳幼児は1.7ポイント減とどちらも割合を減らしていた。