札幌医科大学は29日、来年1月から国内で初めて「地域医療推進型高度遠隔ICU」の運用を同大付属病院で開始すると発表した。病床機能の分化・連携、医療・介護従事者の確保と育成を目的に導入する。今年12月までに専任看護師養成研修を終了させ、システムを完成させる予定。
地域医療推進型高度遠隔ICUは、ICT(情報通信技術)を活用して地域の集中治療室(ICU)を専門医や医療スタッフが拠点病院などから遠隔で支援する医療モデル。専門医が常駐する遠隔地の支援センターとビデオシステムによって通信することで、患者急変時の対応や治療方針の相談などを行える。
札幌医大病院が支援拠点施設となり、製鉄記念室蘭病院と北見赤十字病院を被支援支援施設とする。将来的には道内全域のICUをネットワークで結ぶ「北海道遠隔ICU医療ネット」の構築を目指すという。