新潟大学
新潟大学とNTTは触診の遠隔化に挑戦するための共同研究を開始した。触診の具体的な所作をデジタル化するための要素を解明して、患部の軟らかさの取得や再現方法の確立を目指す。高額な装置を使わずに、離島や過疎地でも行える遠隔診療の実現に貢献する。期間は2026年3月31日まで。
研究では医療現場で実施されている下肢浮腫の触診所作に焦点を当てる。坂井さゆり教授の研究室とNTTが共同で、模擬患者を対象として医療従事者による触診を各種センサ・デバイスで記録。手や指の動き、押し具合といった触診実施のポイントとなる動きを分析する。
両社は「遠隔触診技術の確立を目指し、今後は手法の精度向上を進めつつ実証実験を通じた現場での運用可能性を検証する」とした。「センサやデバイスの医療機器認定などを段階的に進めながら、技術の社会実装に推進していく」と方針を示している。