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閉経が早い女性、認知機能も低下しやすい? 東北大

東北大学

東北大学の中西三春准教授らの研究グループは15日、閉経が早い女性ほど認知機能の低下スピードが速いことを明らかにした。有効な対策を確立するために、女性ホルモンが脳の老化にどのように関係しているかを調査していく必要がありそうだ。

認知症は世界的に女性のほうがリスクは高いとされている。その要因は、女性が長生きであるという理由だけでは説明できず、閉経による女性ホルモンの減少が認知機能の衰えを早めるという仮説が有力視されている。

グループは男女それぞれ4000人以上を対象に、閉経年齢と認知機能の変動を分析した。現状把握や動物を思いつかせるテストなどの4試験を行った。その結果、閉経が50歳以上の女性よりも40歳未満で起きた人が、うつ症状が重く認知機能も低かった。4つの試験による認知機能の数値もより低下していたという。

グループは「今後は女性の認知症リスクに対する有効な対応策を確立するために、女性ホルモンが認知機能の老化にどのように影響するのかが解明する必要がある」とした。

研究成果はアルツハイマー病の専門誌「Alzheimer’s & Dementia: The Journal of the Alzheimer’s Association」のオンライン版に8日付で掲載されている。