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人とAIの共進化実験環境「ロボスケートパーク」 ATRが初整備 人間の動作とAIの運動生成・性能評価を連携 

国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、世界初の試みとして人がスケートボードなどスポーツを実施する時の脳波や筋電などのデータ収集と、ロボットによる学習実験を並行できる「ロボットスケートパーク」の環境をATRに整備した。人と共同作業ができるロボット作成を目標に掲げている。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託事業で行ったもの。

ロボットスケートパークは、人やロボットのためのスケートボードランプ、スポーツをする際の安全設備、人の筋肉や脳の機能を同時計測可能とするワイヤレス計測システムなどが設置されている。

今後は、京都大学と産業技術総合研究所と連携して、ロボットスケートパークの環境を活用することで、人と協働作業が可能な「サイボーグAI」に関する基本技術の開発加速を図る。またパーク内で収集したデータを使ったコンテストも開催するという。

今後についてATRは「ロボットスケートパークの環境拡充を加速し、さまざまな分野の研究者が人とAI共進化の共同研究などを実施できる拠点を目指す」としている。

「ロボットスケートパーク」が内部に構築されているATRのロボ
ット実験棟の外観(左)とAIを搭載したヒューマノイドロボ(右)