□ポイント■
○和菓子店や農家、役場と共にふるさと納税を通して、地域活性化を推進する産学連携企画
○消費者視点から商品名やパッケージデザイン、焼印を考案する等、学生が実学で取り組むプロジェクト
○学生が消費者にアンケートを行い、商品企画、販売促進まで携わり、マーケティングを学ぶ
近畿大学経営学部キャリア・マネジメント学科の松本誠一准教授ゼミは、御生菓子司ふたば(京都府相楽郡精華町)と、若者の和菓子離れと地域活性化をテーマとした産学連携プロジェクトを行っている。この企画の一環として開発した商品が2月28日から、京都府精華町のふるさと納税返礼品として提供される。
経営学部の松本ゼミでは、令和3年(2021年)6月から御生菓子司ふたばと共同で、若者の和菓子離れと地域活性化をテーマとした産学連携プロジェクトを行っている。
全国の人々にもっと精華町を知ってもらうため、新たな特産品となる商品を作るべく、精華町のいちごと京都南部山城地区の抹茶を使用したプリンどら焼きを共同開発し、改良を重ねてきた。
昨年9月の敬老の日や、地域活性化を目的とした様々な催しが行われる秋の「せいか祭り」等のイベントでプレ販売を行ったところ、多くの人々から好評を得て、ふるさと納税返礼品に採用された。
和と洋の組み合わせであるプリンどら焼きは、子供から年配までどの世代にも食べやすく、ボリュームたっぷりのプリンを挟むことで満足感がある。学生はより良い商品にするため、イベントで購入者にアンケートを行い、消費者の意見を取り入れてパッケージデザインや焼印を考案した。
今回のパッケージには御生菓子司ふたばの象徴であるたぬきの後ろ姿を描き、縁起が良いように尻上がりという意味を込めた。また、中身が見えると安心感があるという消費者の意見を生かし、パッケージの真ん中を透明にすることで店名をモチーフにした焼印が見えるようになっている。商品名はプリンの特徴と耳に残りやすく、親しみやすさを込めて「ぷりっプリン」とした。
学生は実際に精華町の農家へも足を運び、生産者の方へのインタビューや現地調査を行いました。肌で感じた生産者の方の想いや精華町の魅力を伝えるため、PR動画の作成にも取り組んでいる。今後は、YouTubeチャンネル「御生菓子司ふたば」で、「ぷりっプリン」のPR動画の公開を行い、精華町の新たな特産品として多くの人々に認知してもらえるような活動も予定している。