芝浦工業大学は19日に豊洲キャンパス(東京都江東区豊洲)で、マレーシア副首相アフマド・ザヒド・ハミディ氏へ名誉博士号を授与した。
同プログラムは、マレーシア人学生が日本語を学んだ後に日本の大学に留学して工学を学ぶもの。1992年から円借款事業として行われている。これまで約2000人のマレーシア人学生が日本の大学で学位を取得している。
芝浦工大は、30 余年にわたり同プログラムの幹事大学を務め、同大の国際化にも大きく貢献している。この関わりから、地方地域開発省の大臣を兼務しているザヒド氏に名誉博士号が贈呈された。
□マレーシア・ツイニングプログラム:1992年に円借款事業として開始されたマレーシア・ツイニングは、Higher Education Loan-fund Project(HELP)と呼ばれるマレーシア留学生派遣事業。第一期のHELPⅠでは、マレーシアで2年間日本語・工科系基礎教育を受け、その後日本の大学を受験。学部1年次から入学する方式だった。
第二期となるHELPⅡでは、マレーシアで2年学び、その後日本の大学に2年次から編入する方式に形を変えた。さらに第三期のHELPⅢでは、マレーシアで3年間勉強し、日本の大学には 3 年次から編入する方法へと進化した。
この「3+2ツイニング」は、円借款が終了した現在もクアラルンプール大学(UniKL)で継続されている。
地方地域開発省が管轄するこのマレーシア・ツイニングの学生は、厳しい選抜を経た優秀な 学生のみが入学し、留年率が極めて低いことが特徴。他の日本留学プログラムと比べ完成度が高いことから、マレーシア・日本両国政府からも高い評価を受けてきた。