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東大、ベイカレコンサル寄附講座を設置 「DXと企業経営」日本企業のDXの実態に迫る

東京大学は、㈱ベイカレント・コンサルティングの寄附により、「DXと企業経営」寄付講座を設置する。同講座は今年4月から2027年3月までの3年間、東大大学院経済学研究科に開設。同研究科に附属している「東京大学大学院経済学研究科経営教育研究センター」と協力して推進して教育研究活動を進める。

同寄付講座では、デジタル・トランスフォーメーション(DX)という現象について、学術的な知見を蓄積することを目的としている。DXに関する厳格な定義は学術的には存在しないが、経営学分野では、デジタル技術を使い、新たなビジネスモデルを開発するとともに、組織を新たな形に作り替えたりすることを広く「DX」と捉えている。

経済産業省もDX推進のためのガイダンスを2020年に策定するなど、官民双方で関心の高いテーマとなっているが、DXに対する受け止め方はさまざま。

日本企業は、あるキーワードが騒がれては下火になる、という経験を過去にもしており、その時々の経営陣が飛びつくただの「バズワード」として受け止めている企業人も存在する。現に日本経済新聞本誌の記事検索をすると、DXという言葉が含まれている記事の数は減少傾向にあり、徐々に〝下火〟となっている傾向もみられる(図)。

また、外部からの圧力を受けた経営者が、仕方なしにDXを推進している企業もある。そのような企業ではDX担当者が、何のためにDXをやるのかに苦心しているケースも散見される。結果として、現場から賛同を得られなかったり、大きな組織変革へとつなげられていなかったりすることもみられるという。

このような実態を踏まえて、寄付講座では、DXを中心とした日本企業のデジタル技術の活用に関して、学術的な知見から客観的に論じることを目指す。具体的には、DXの成功事例・失敗事例の定性的調査、および日本企業(可能ならば非日本企業も含む)を対象にした大量データに基づく定量的調査を行う。昨今のDXの取組みを紐解くことで、経営学の知 見に学術的貢献をすることを目指している。