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指定難病「ANCA関連血管炎」による将来の腎機能予測スコア 山梨大研究Gが開発 治療法の選択が可能に

山梨大学の中込大樹准教授らの研究グループは、国の指定難病である「ANCA関連血管炎」の診断時の腎病理所見から将来の腎機能を予測するスコアを開発した。腎病理所見を確認することで患者の重症度が分かり、治療法の選択が可能となる。

研究では、同大を主とした6施設で新たに発症したANCA関連血管炎221例の腎病理所見を検討した。

それによると、腎臓にある組織「糸球体」の病変のうち細胞性半月体、線維細胞性半月体、線維性半月体、硬化糸球体が均等に関与していることが判明。全糸球体におけるこれら4つの割合の合算が43%以上であった場合、5年後に末期腎不全に至ると見いだした。

また、間質性腎炎と細胞性半月体は治療開始から6カ月後の腎機能が改善する要素として抽出でき、間質性腎炎と細胞性半月体は不可逆的な病変でもあることを突き止めた。そして、腎病理における血管炎所見の有無は5年後の死亡率と関係しているとした。

研究グループは「腎病理所見の結果で、治療を軽くする、強くする等の決定が可能となる」とし「治療を軽くして不必要な副作用を回避する、治療を強化して不可逆的なダメージを減少させることが可能となるかもしれない」とコメントしている。