国立科学博物館は19日、絶滅危惧種「ショクダイオオコンニャク」を交配させて種子を得ることができたと発表した。今月12日に発芽し、次世代へ命をつなぐことに成功したという。栽培下で結実し種子が得られるのは世界でもまれで、日本では初めて。
ショクダイオオコンニャクはスマトラ島の限られた場所に生える植物。花弁は高さ3メートルとなり、世界で最も大きな花をもつ植物の1つとされる。同時に、開花時には強烈な悪臭を放つことから世界で最も醜い花とも呼ばれている。
国立科学博物館によると、5月27日に人工授粉を行ったところ果実が成長する様子が確認された。そして、11月上旬に果実が赤く柔らかくなったため、採取して中身を確認すると種子ができていたという。同月10日に種をまくと、今月12日に発芽が確認された。