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理研の超小型X線衛星「ニンジャサット」 米宇宙軍基地から打ち上げ

理化学研究所(理研)の玉川徹主任研究員らの国際共同研究グループは12日に、超小型X線衛星「ニンジャサット」をヴァンデンバーグ宇宙軍基地(米国)からSpaceX Falcon 9ロケットの相乗りミッションにより打ち上げた。

ニンジャサットは、理研がリトアニアの民間宇宙企業「ナノアビオニクス」社、三井物産エアロスペース社と開発した超小型の衛星。10×20×30センチメートルサイズに、人工衛星としての機能が搭載されており、地上からの指令によりX線天体の観測を行う。

機動的で運用の自由度が高いことを生かし、ブラックホールなどがX線で突然明るくなった後に、その天体を占有観測し、X線の時間変動を詳細に追うことを目指す。1つの天体に対する長期の観測は、多くの研究者が参加し観測時間を分け合う大型のX線衛星では難しい。

研究チームは「ニンジャサットプロジェクトで得た経験を将来的に、宇宙における基礎科学研究ミッションのプラットフォームを構築するために活用したい」と説明している。

NinjaSat 衛星の軌道上想像図
NinjaSatプロジェクトエンブレム