立命館大学と㈱アイシンは、『人とモビリティの未来を拓く』というテーマを掲げて、「総合知の発揮」に向けたこれまでにない革新的な共同研究をスタートした。
自動車業界は〝100年に一度の大変革期〟といわれており、自動車の価値は単なる所有、移動手段ではなく、サービスの付加価値が問われている。アイシンは、総合自動車部品メーカーとして、リアルな移動の進化に貢献するだけでなく、人々の〝心〟を動かすようなあらゆる〝移動〟体験を世界中の人々に提供するための様々な技術開発に挑戦している。
カーボンニュートラルをはじめとするさまざまな社会課題が顕在化するなかで、同社がこれまで培ってきた技術を活用し新たな価値創出につなげるためには、柔軟な発想で社会全体や生活者のニーズを見定め、イノベーションにつなげる視点が必要となっており、異業種や大学との連携を進めている。
立命館大は、社会課題の発見・解決、新しい価値の創出を志向する場として、総合大学の強みをいかした文理融合でさまざまな研究を進めています。特に、立命館大デザイン科学研究センターは、デザイン科学の中核拠点を形成し、「人々が〝豊かな生活〟を実感することのできる時空間の創造」にむけた学術的研究を推進している。
今回の共同研究は、日本トップの研究力を誇る立命館の「デザインサイエンス」の知見とアイシンが持つ「技術開発力」や「ものづくり力」を掛け合わせるもの。従来の思考ではたどり着けなかった新しいモノの見方・考え方を再構築し、モビリティの新しい価値の創出を目指す。
人文社会分野でメーカーと大学が共同研究を行うことは、日本でも珍しい取り組み。「人とモビリティの未来を拓く」という共通の目標に向かい、技術や組織の枠を超え、産学連携によりモビリティの新たな可能性に挑戦する方針だ。