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リサイクル率向上にAI活用 東北大などが変動リサイクルポイント・システム実証実験を日本初実施

東北大学と㈱スナップスナイン、㈱4510デザイン事務所は、リサイクル促進に向けた共同研究の一環として「変動リサイクルポイント・システム実証実験」を今月1日から日本国内で初めて開始する。三者は人工知能(AI)を用いたリサイクル率の向上を目指す。

変動リサイクルポイント・システムの有効性を検証する日本で初の試み。リサイクルステーションが記録した回収データなどからAIが消費者のリサイクル行動を予測し、変化する資源回収ニーズに応じて適切なポイント付与率を提示。ステーションの稼働状況を管理し、効率的な回収の実現を目指す。

国民による民間ステーションへの資源の持ち込みは、社会全体のリサイクル率を高める上で重要。だが、多くの資源物が家庭ごみとして捨てられるか財政負担の大きい行政の資源回収に委ねられているのが現状。三者は利用者に対するインセンティブを柔軟に変化させる仕組みの設計が有効と考えている。

同大学は「資源回収率の向上や財産支出の削減などを通じて、政府・自治体の循環型社会関連施策に資するほか、2030年までの『持続可能な開発目標(SDGs)』の達成にも貢献することが期待される」としている。