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〝日本天文学の父〟東京理科大が10月から「寺尾壽展」

東京理科大学は神楽坂キャンパスの「近代科学資料館」で、「寺尾壽企画展」を10月12日㈭から12月23日㈯に開催する。

東京理科大の前身である東京物理学校の創設者21人の一人である寺尾壽。企画展では、寺尾壽の学びと彼からの教え、さらに周囲の人々を紹介し、近代天文学の歴史を振り返る。

福岡県の士族出身の寺尾壽(1855-1923)は、東京大学理学部で仏語で物理学を学び、フランスのパリのソルボンヌ大に国費留学して天文学など近代物理学を学習。帰国後東京大学理学部星学科教授となった。また初代物理学校校長を務め、さらに1888年(明治21年)発足した東京天文台の初代台長に任命され31年間勤めた。

企画展では、寺尾の生涯をたどり、交友のあった人々を紹介するなかで、近代天文学の基礎がどのように築かれていったかを探り、その後受け継がれる天文学の未来を紹介する。

展示内容は、東京帝国大学理科大学での寺尾壽講義「星学」の筆記ノートや「天文月報」寺尾壽追悼号、黒田清輝が描いた「寺尾壽博士像」など。〝日本天文学の父〟とも呼ばれる寺尾壽の生涯をたどり、日本天文学の歴史にどのような影響を与えたかを知ることができる。