北海道大学オープンアクセス・オープンサイエンス推進委員会は、第1回オープンアクセス・オープンサイエンス推進セミナー「即時オープンアクセスと研究データ管理の実践」を2月17日にオンラインで開催した。
わが国では、学術論文や根拠データの即時オープンアクセスの方針が示され、2025年度の公募分から、科学研究費等の公的資金による研究成果の即時オープンアクセス化が始まる。また、2024年度以降に実施する科学研究費の課題については、研究データの管理計画書であるデータマネジメントプラン(DMP)を活用し、研究データの適切な管理や利活用をすることが求められている。
セミナーは、これらを踏まえ、オープンアクセス・オープンサイエンスを実施、推進する際の注意点などについて、基本的な概念や意義、国際情勢や国の最新動向などを交えながら紹介するために企画した。


最初に、北大の瀬戸口 剛理事・副学長による開会挨拶後、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所の船守美穂准教授が『オープンアクセス/オープンサイエンスの国内外の動向とこれらへの対応の考え方』と題した講演を行った。
講演後には、北大附属図書館研究支援課の鵜澤和往課長による『機関リポジトリ(HUSCAP)の紹介』、同大学情報基盤センターの棟朝雅晴センター長による『本学における研究データ管理・利活用に関わる現状と今後の対応について』、同大学研究推進部研究振興企画課の竹内佑介課長による『「北海道大学研究データポリシー」の紹介』の講演が行われた。



講演後の質疑応答で参加者から、研究データの公開や保存に関する質問等が寄せられ、講演者がそれぞれ回答した。
講演会には、229名(うち北大以外の参加者125名)が参加。開催終了後のアンケートでは、「基本的なところからの講演もあり、大変勉強になった」「研究発信力の強化、研究の幅拡大、研究資源の保全・継承等の意義が分かった」、「北海道大学の取り組み内容が分かり大変参考になった」といった意見が寄せられるなど、好評を得た。