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就活での生成AI利用 前年比2割増 「負荷軽減の一方、ミスマッチにも」 就職割合過去最大

就職みらい研究所のロゴ

リクルートの就職みらい研究所は20日、2025と26年の就活状況を分析する「就職白書2025」を公表した。同社のアンケートによると、就職する割合は91.7%で12年の調査開始から過去最高。学生が就職活動で生成AIを使う割合は34.5%となり、前年から20ポイント増加した。

白書で生成AIの利用状況などを尋ねると、「就職活動において、生成AIを積極的に使用した」と答える人は、67.4%に上り、「生成AIから得た回答をそのままエントリーシート等に使用した」は39.7%いた。一方で、不安を感じた学生も43.9%存在している。

利用方法は「自己PRの作成」が最も多く、「エントリーシートなどの作成」「エントリーシートなどの添削」と続いた。

入社予定の企業から内定を獲得した学生が「第一志望群」を約6割となり、実質就職活動期間は約8カ月。就職活動を開始した時期は卒業前々年の「3月以前」が最多だった。

就職みらい研究所の栗田貴祥(くりた・たかよし)所長は「生成AIの活用が就職活動の負荷低減につながり、自らの経験の内省を深める手助けとなれば学生にとってプラスと言える」と評価。一方で、「入社後のミスマッチにつながるリスクも感じさせる」としている。

就職みらい研究所は25年卒の学生らを対象に昨年11月下旬から12月上旬にインターネットで調査を実施。1835年の同年卒業生から回答を得ている。