北上市役所(提供:同市役所)
岩手県の北上市は新たな大学「北上市立工科大学」の設置方針案を先月示した。人手不足や若者の流出に対応するため、公立大学法人を新設して大学院も設ける見込み。定員は1学年で学部120人、大学院60人を予定しており、2030年度の開学を目指している。
同市は岩手大学の藤代博之(ふじしろ・ひろゆき)名誉教授を委員長として、大学や商工会議所、公認会計士など10人からなる同大の基本構想策定委員会を設置して議論を進めている。
前月に開かれた第3回の委員会で藤代委員長は今後の課題として、「就学支援、クラブ・サークル団体の立ち上げ」や「既存大学では実現困難な課題を新規設立による解決すること」、「優秀な教員やプロ職員の採用に向けた検討」などを掲げた。
今後、来年度から28年度にかけて基本計画書や教員候補者との交渉、設置の趣旨を記した書類の作成をしていく。その後、大学設置認可の申請を文部科学省に行い、翌年度に入学者選抜を行いたい考えだ。