日本商工会議所
日本商工会議所は15日、今後の受験者を手助けするために第168回試験1級の「出題の意図・講評」を公式ページで公表している。商業簿記と会計学、工業簿記、原価計算について講評している。
日商は商業簿記について「減価償却、有価証券、社債などはよくできた一方で、商品売買とその関連項目の正答率は低かった」とし「会計処理の対象である取引を理解することも意識して学習すると、実務や税理士・会計士試験へのステップアップに役立つ」と評価。
会計学は「計算問題への対処に終始するような学習をしてきた人にとっては、取り残しがちな領域から出題されていた」と紹介。「連結財務諸表に関する理解が不十分な受験者はほとんど得点できない結果になってしまっていた」と伝えている。
工業簿記に関して、総合問題は久しぶりの出題であったと説明。「論点はほとんどが2級の学習内容に含まれるものであったが、全般的な正答率は予想以上に低くなった」と記載。一方、原価計算は全体的によくできていたと記された。「できる人とできない人の差が大きかった」とし「変動費・固定費の理解にも意識を払って勉強してほしい」と指摘した。