東北大の冨永悌二総長
文部科学相は24日、国際卓越大学に選ばれた東北大学の強化体制計画を認可した。今後、大学ファンドから154億円の支援が行われる見込み。人材や環境整備、スタートアップ、奨学金などの財源に使われるという。東北大の冨永悌二(とみなが・ていじ)総長はその後の会見で、「知的価値創造の好循環を作っていきたい」と力を込めている。
東北大は計画の中で、「日本にとってラストチャンスとも言える今回の大学改革を先導し、『変革の結節点』となる」と強調。「大学が世界と伍して成長軌道を描くための『システム改革』に主眼がある」とした。
公約として「未来を変革する社会価値の創造」と「多彩な才能を開花させ未来を拓く」「変革と挑戦を加速するガバナンス」を掲げた。それぞれに2つの目標を設けて、そのための19戦略を示した。
冨永総長は「研究現場とコミュニケーションを取って目標に向けて一緒に頑張りたい」と説明。「学費を上げることは考えていないが、奨学金は非常に重要。特に博士課程への平均奨学金180万円をより拡充していきたい」と訴えた。