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2026年卒採用 採用数「増える」13.2% 25卒の充足率は2番目の低さ リクルート

リクルートの研究機関「リクルートワークス研究所」は20日、2026年の新卒の大学と大学院生を対象とする採用見通し調査を実施した。その結果、来年の採用数が「増える」企業の割合は13.2%となっており、今年度の採用活動による充足率は過去2番目に低い76.8%だった。

リクルートワークス研究所は従業員5人以上の民間企業8200社を対象に24・25年度の新卒採用について今年10月1日~11月7日の期間で調べた。4283社から電話とFAX、インターネットで回答を得ている。

それによると、採用見通しは「変わらない」が50.1%(前年比3.4ポイント増)で最多。次に「増える」「減る」の順だった。規模別では「5000人以上」の28.1%が「増える」と回答。「5~99人」は5%で規模が大きいほど、採用数を増やす傾向にある。

業種別に見ると採用人数を多くする業種は「小売業」が最も多い。一方で、最も少なくするのは「金融・保険業」となっている。だが、全ての業種で「増える」から「減る」を引いた割合はプラスとなり、全体的に採用数は大きくなった。

25年卒の採用予定人数の充足率を調べると最も低かった昨年を上回ったものの、過去2番目に低かった。採用施策について尋ねると、「労働時間、教育研修、就職率など人事情報の開示」や「現場社員の面接や学生フォローへの協力」などが見られた。

リクルートの中村星斗研究員は大学院生の就活について「専門的経験を持っている学生に対するニーズが高まっている」と説明。企業には「採用施策を増やしたり、自社の強みやビジョンを地道にすることで採用に結び付ける必要がある」と述べている。