東京女子医科大学
東京女子医大は13日、大学の運営体制に関する改善計画書を文部科学省に提出したと発表した。再建に向けた3つの柱を「謝罪」「集中治療科・PICU(小児集中治療室)の再構築と医療安全の確保」「経済基盤の樹立」としている。
計画書によると理事長一強体制の防止策として、理事長と部門担当理事の兼務の禁止や役職に応じた権限と責任の明確化、決裁プロセスの適正化などをあげた。また、同窓会である「至誠会」への寄付をポイント換算して昇格などにつながっていた点を問題視。制度を廃止し、昇進昇格規定に沿った運用を行うよう促している。
3つの柱について、旧体制の元理事長や理事、評議員から謝罪がなされるべきと指摘。また、PICUが行える医師の常駐や医師の給与体制の確保を求めた。経営基盤を強固にするため、新たな診療報酬の取得を目指し、患者の診療体制と安全を確立することで社会からの信頼を回復したい考えだ。
同大は寄付金をポイントとする制度を2018年から実施。推薦入試や人事などにおいて適用されていた。今年8月から「新生東京女子医科大学のための諮問委員会」を発足させて、大学の再生に向けた議論を重ねてきた。