東北大学
東北大学は半導体原料「黄燐(おうりん)」の新たな製造技術の確立と国内生産に向けて住友商事と共同研究契約を昨年締結した。東北大と住友商事は、2020年代後半の国内生産開始を計画している。
黄燐は半導体上の薄膜を加工する工程で使用される薬液の原料。極めて高い純度が必要となるため、代替が困難な物質だ。生産国が限られており、日本は国内需要の全てを輸入に頼っている。
東北大ながらの石原真吾特任准教授らは回収したリン酸を原料に黄燐を製造する研究を実施中だ。住友商事と協力して実証実験を行いながら、製造技術の確立と商業プラントの開発をしている。20年代後半に国内での生産開始を予定しており、将来的には国内需要の3割を担いたい考え。
黄燐