静岡県立がんセンターのホームページより
静岡県立静岡がんセンターは26日、2017年の検査時に食道がん(ステージⅡ)を見落とした医療事故の和解が成立したと発表した。60代の男性患者は18年にがんで亡くなっている。遺族に和解金として1億円を支払うことで、今年9月に和解が成立したと報告している。
患者は同年に口くう底がんの検査で受診。CT検査とMRI検査、内視鏡検査が実施したが、担当医がCT画像をチェックしたものの、報告書の確認を失念。その中には「食道にチェック所見があるため追加評価を行う必要がある」という記載があった。
患者が18年に別の病院で内視鏡検査をしたところ、ステージⅢの食道がんの存在が発覚。17年の検査で食道がん所見の見落としがあったと認められた。遺族は2020年に裁判所へ提訴し、がんセンターに5600万円の支払いが命じられたが、遺族は控訴していた。
がんセンターは「今回の事故を深く反省し、二度とこのような事故を起こさないよう再発防止に努め、最善で適切な医療を提供できるよう、職員一丸となって努力していく」とコメントしている。