学校法人早稲田大学は、52・53・54号館建替工事を行う。2032年に早大創立150年、2033年に理工創設125年を迎えるにあたり、西早稲田キャンパスで、近年の大学院生や研究者の増加と研究活動の高度化を背景に、喫緊の課題であった施設の狭隘化を解消し、研究環境の改善に向けた施設面積の増床を目的としている。
さらに、既存キャンパスに不足していた学生アメニティ機能の拡充と、COVID‐19以降の教育のあり方を見据えた教室の収容人数・仕様・室数等の見直しを行う。
今回の建替え事業は、この西早稲田キャンパス再整備の第一期工事で、その後、第二期として59号館の建替えが計画されており、〝世界で輝くWASEDA〟の理工系の研究教育施設の実現を目指す。
日本建築学会賞を受賞している既存の52号館を生きた教材:ヘリテイジとして継承するため完全に保存し、これを跨ぐように新52号館を建設。 52・53・54号館の延床面積が約3倍に増床(約9000㎡⇒約2万7000㎡)し、施設の狭隘化解消と研究教育環境の改善を図る。
同時に、地域の緑と連続性のある景観を形成しつつ、利用者である学生や研究者、また地域住民にとっても、集いの場としての空間の確保も両立するランドスケープデザインを採用している。