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東北初!公立農林業系専門職大学「東北農林専門職大学」が正式に設置認可 来春開設、6日に志願者募集開始

東北初の公立の農林業系専門職大学である東北農林専門職大学の設置認可が9月4日に文部科学大臣から下りた。来年4月開学予定。初めての入学生となる来年度の志願者の募は9月6日に開始した。山形県は、優れた技術と経営力、国際競争力を身に付け、農業・森林業のリーダーとなる人材の育成を目指す。

■東北農林専門職大学開学の背景

担い手の減少・高齢化、農地の荒廃化の進展、管理が十分ではない森林の増加など、農業・森林業そのものに係る課題に加え、世界・社会全体が大きく変化している。国内の少子高齢化の進展の一方で、世界の人口は増加し、農林業のマーケットは拡大傾向にある。

このほかにも、AI・IoT、DX等Society 5.0などテクノロジーの進展や、気候変動、生物多様性、脱炭素、SDGs 等への対応の必要性や、最近のウクライナ情勢等による食料安全保障への懸念など世界で起こるこれらの複合的な変化に的確に対応し、優れた技術力と経営力を持って、将来を切り開き、国際的にも比肩し得る農林業の経営人材の育成は急務となっている。

こうした情勢を踏まえ、山形を起点とした将来の農業・森林業を担う人材を育成するため、山形県は東北農林専門職大学の設置を計画した。

■東北農林専門職大学開学の狙い

わが国の農林業は、従事者の減少・高齢化やDXの進展、世界的な持続可能性への意識の高まりなど、大きな環境変化の中にある。このため、東北農林専門職大では、優れた技術と経営力、国際競争力を身に付け、農業・森林業のリーダーとなる人材の育成と、現場の課題解決・関連産業の振興に向けた研究等を行い、農業・森林業の持続的発展と地方創生に資することを目指す。

また、同大では、ここ数年需要が高まっている社会人のリスキリングにも対応している。

■東北農林専門職大学の概要

学 部:農林業経営学部(入学定員40名)

学 科:農業経営学科(入学定員32名)

森林業経営学科(入学定員8名)

学 位:農業学士(専門職)/森林業学士(専門職)

所在地:山形県新庄市角沢1366

■東北農林専門職大学の強み

・多くの実習先との提携による臨地実務実習(学外実習)大規模な稲作経営体や6次産業化を実践する法人、スマート林業を 行う森林業事業体など、多種多様な実習先を300カ所以上確保している。

2年次から4年次まで毎年30日間、目指す進路に合った実習先 でリアルな農林業経営を継続的・段階的に学ぶことができる。

・農林業に必要な様々な資格の取得が目指すことができる。

・山形県内の農林業界、県、市町村、地域住民らが一緒になって大学 の教育・研究や学生の卒業後の進路を応援する体制となっている。