東京大学・安田講堂
東京大学教養学部学生自治会は13日、真船文隆(まふね・ふみたか)教養学部長に授業料値上げに関する陳情書を提出した。「授業料の値上げを強行しようとする大学本部の卑劣な手法を最も強い言葉で非難する」としている。
今月10日に発表された値上げ案に関して陳情では、年収400~600万円の学生の個別事情を考慮するとされているが、年収が高く経済的DVを受ける学生は含まれていないと指摘。「反対運動を抑えるためのリップサービスに過ぎない」と厳しく非難した。
学習履歴の可視化などで用いられる増収分の使途について、「経済的に困窮している学生を排除してまで行わないといけないのか甚だ疑問だ」と訴えている。
東大は同日、来年度の学部入学者と修士・専門職学位課程の入学者の授業料を64万2960円とする案を発表。それにより増えた収益を学習情報の可視化や学習基盤の強化、グローバル体験などの拡充に利用するとしている。