沖縄国際大学は米軍普天間飛行場のヘリコプターが墜落して20年となる13日に、事件に対する学長の声明と学生らの意見発表を行った。考えを述べた「普天間基地の閉鎖を求め、平和の尊さを語りつぐ集い」は、ヘリ墜落現場モニュメントのあるポケットパーク(沖縄県宜野湾市)で開かれ、約130人が参加した。墜落事件の記憶を風化させずに、受け継ぐ必要性が語られている。
同大の安里肇学長は、「普天間基地返還合意から28年が経過しましたが、現状は何ら変わらずむしろ悪化している」と評価。「事件から20年経過しても変わらぬ現状に強い憤りを感じる」と声明で述べた。
4年生の謝花美生さんは「米軍ヘリ墜落から考える沖縄の現状と課題」をテーマに考えを発表。ヘリコプターが上空を飛ぶたびに、落ちてこないか不安になると述べ、「墜落事故や部品の落下、騒音、海を埋め立てる基地など、私達県民への不都合は絶え間なく、沖縄の自然環境や生活、安全が脅かされている」と主張した。
事件は2004年の同日に発生。同大の校舎にヘリが落ちて炎上し、周辺の木々なども被害を受けた。乗員3人が負傷している。