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「現場が動きだす大学教育のマネジメントとは」書籍刊行記念 茨城大が9月8日に「教育の質保証」の本質を語るシンポ

茨城大学は9月8日㈮、教職員向けのFD(Faculty Development:教育力を高める実践)を一般公開する形で、「現場が動きだす大学教育のマネジメントとは―『学修の質保証』への転換」と題したシンポジウムを、茨城大水戸キャンパス図書館3階ライブラリーホールとオンライン(Microsoft Teams)で開催する。参加費無料、申込不要で誰でも参加できる。

茨城大では今年4月、独自の教育の質保証の取り組みについてまとめた一般書籍『現場が動きだす大学教育のマネジメントとは―茨城大学「教育の質保証」構築の物語』(太田寛行学長・嶌田敏行全学教育機構教授編、「茨城大学コミットメント」プロジェクト著)を技術評論社より発刊した。

大学に対する社会的要請が複雑化し、教育の質保証のあり方への注目が高まるなか、茨城大では、①教員個人、②学科・コース等、③学部、④全学‐という四つの階層による独自の教育質保証のシステムを2017年度から構築してきた。

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)に基づいた学生・卒業生の学修達成度評価では、卒業時の達成度の割合が年々向上するなど、顕著な結果がみられている。

特に、これまでは客観的・科学的ではないとして軽視されがちだった学生の自己評価に注目する、間接評価をベースとした教育改善の実践は、学修者本位の教育マネジメントを展望するものとして、さまざまな機会を通じてその成果や可能性について発信しており、茨城県内の高等学校の関係者からも関心を寄せられている。

シンポジウム(公開拡大FD)はこの書籍の発刊を記念して企画したもので、教育の質保証のついて詳しい学内外の専門家・実践家とともに、茨城大学の取り組みについて考察し、大学教育はもちろんのこと、初等・中等教育も含めた地域の教育のあり方を展望することを目的に開催します。

シンポジウムでは、教育社会学、高等教育論が専門の名古屋大学大学院教育発達科学研究科の丸山和昭准教授が、「大学の質保証の社会的意味と課題」と題して基調講演。講演後には、茨城大の太田寛行学長、嶌田敏行全学教育機構教授が茨城大の取り組みにいて報告し、最後は茨城県立勝田中等教育学校の下山田芳子校長、ライターの高橋盛男氏を加え、「教育質保証の理論と実践―教育の質から学修の質へ」と題したパネルディスカッションを展開する。