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児童福祉を伝える漫画「やさしい未来へ」 阪大などが無料公開 プロも支援した大作

漫画「やさしい未来へ」

大阪大学と国際教育交流センター、摂南大学、周南公立大学、福山大学の研究グループは2日、児童福祉に携わる人の活動を漫画「やさしい未来へ」にまとめて、アマゾンのKindle版で無料公開したと発表した。「児童虐待への対応の難しさを知り、社会が防止に関われるようになればよい」と期待を寄せている。

阪大の綿村英一郎准教授らは市民を対象とした意識調査や児童相談所の職員へのインタビューなどの研究を通じて分かったことをコミックにした。作画はプロの漫画家が担当しており、全8章100ページ超の本格的な一冊だという。

児童虐待を防ぐためにできることはないのかという意識から、グループは現役の児相職員や児童福祉に関わる人たちを取材。一般住民を対象とした調査も行い、その分析結果をもとにストーリーを構成した。漫画の執筆には子どもへの聴き取りを研究する専門家も加わり、読みやすく詳細な内容となっている。

綿村准教授は「場面や展開を想像しながらストーリーやセリフを作っていく作業が本当に大変で、脳がしゅうしゅうと音を立てているように感じた。個人的には学術論文を書くよりはるかに難しいと思った」とコメントしている。

アマゾン(https://www.amazon.co.jp/dp/B0CW18PLN7?binding=kindle_edition&ref=dbs_dp_sirpi)から無料で購入して読むことができる。