順天堂大学
順天堂大学と富士フィルムは17日、AI技術を用いて患者の転倒リスクを予測する技術を開発したと発表した。年齢や薬剤の処方歴など多くの転倒リスクを検討し、その可能性を割合で示すことが可能になったという。
医療機関での限られた滞在時間では患者の状態を把握することが困難であるため、十分に対応することが難しい状況にある。そのため、外来患者の転倒リスクを評価する方法の開発が求められていた。
両者は総合支援プラットフォームに蓄積されたデータとAIを用いて外来患者の転倒リスクを予測する手法を発明。500種類以上のリスクと関連が高い特徴を生成して、AIに学習させて評価する方法を生み出した。
実際に同大の外来患者約7万人を対象に精度評価を実施すると、予測精度を示す「AUROC」は0.96で先行研究の0.90よりも優れた結果が得られている。順天堂大の順天堂医院の桑鶴良平院長は「外来患者さんの転倒リスクを精度⾼く予測し、医療機関が前もって対応することで、その発⽣率が低下することを期待する」と評価している。