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浸水予測をリアルタイムで表示 スマホで状況を現すシステムを開発 阪大

大阪大学の福田知弘准教授らの研究グループは、浸水予測と現実の景観をモバイル端末で重ね合わせられるMR(複合現実)システムを開発した。リアルタイムで被害の予想を確認することが可能となり、災害時の避難にも寄与しそうだ。

近年、MRを用いた災害リスクの可視化が注目されている。だが、MR表示には高い計算性が必要になり、スマートフォンやタブレットでは性能が十分でなく、身近な器械で利用することは困難であった。

研究グループはMR表示をレンタリングサーバーで行うことで計算性能の制約を軽減。複数端末からのアクセスがあっても、最適なサーバーを自動で割り当てることで推測される浸水の可視化が可能になったという。

福田准教授らは「激甚化する災害に対して都市全体のレジリエンスを高めるためには、専門家だけに限らず一般市民も自身に関係する災害リスクを正しく理解することが必要だ」とコメントしている。