芝浦工業大学の佐藤大樹教授らの研究チームは、柔軟な触覚センサーを活用し、手指の微細な動きを客観的に評価するシステムを開発した。オンライン医療や知育玩具の開発に貢献できそうだ。
精密に握る力は、人間の認知において重要な役割を果たしており、日常的な活動から高度な道具を使った文明の発展まで、あらゆることに影響を及ぼしてきた。だが、このスキルを客観的に定量化し、評価することは大きな課題となっていた。
チームは柔軟な触覚センサーを使って指の微細な動きを評価するシステムを開発。センターは4層から構成され、柔軟性と汎用性、感度の点で優れており、つまむ動作の正確な測定が可能だという。
実証するために12人の成人した計測参加者が6種類のつまむ動作を行い、電圧信号と画像を使って分類しする実験を行った。その結果、画像を用いた精度は79.1%、信号を使った正確さは91.4%に達していた。
チームは「人間の複雑な運動技能がより深く理解され、社会のために活用されることを目指していく」と今後について表現している。