東京大学の宮本英昭教授らと学習院大学、岡山理科大学など7機関が協同で開発を進めている「月面誘電率計測器(LDA)」が、月面着陸を行う「アルテミス計画」で、宇宙飛行士持参の観測装置に採択された。月面で誘電率を直接測定する初めての試みとなり、月資源の探査につながるという。
LDAは月面の誘電率を計測するもの。宇宙飛行士が月に設置し、小型基地のように観測を行う。月の砂であるレゴリスの誘電率分布を測定することで、表面の土砂のしめ固まり度合いに関する情報を得ることができるという。また、月面に氷が存在しうるのかという問いに関連したデータも収集できる。
現在、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が進めている月極域探査ミッションや総務省が進めている月面の誘電率を観測する計画にも役立つという。