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東京薬大と都立駒込病院が連携協定を締結

東京薬科大学(東京都八王子市)と地方独立行政法人東京都立病院機構がん・感染症センター都立駒込病院(東京都文京区)は、8月1日付で連携協定を締結した。それぞれ医療機関及び教育研究機関としての特性を活かし、連携協力することで研究や人材育成の推進を図り、相互の発展を目指すとともに地域・社会に貢献することを目的とするもの。

【連携協定の内容】

●共同研究の推進

都立駒込病院と東京薬科大は、がん化学療法及び感染症治療等に係る臨床研究・多機関共同研究に取り組みます。そして、その成果を医療現場に還元し、地域・社会に貢献します。

●人材育成の推進

東京薬科大の学部学生及び大学院生は、都立駒込病院薬剤科による臨床薬学関連講義、ア

ドバンス病院実習、卒業論文・学位論文研究指導等を受け、主にがんや感染症に係る高度先進医療、さらに機能的で密な多科連携・多職種チーム医療等を学修する。一方、都立駒込病院薬剤科の職員は、東京薬科大学教員による研究支援を受け、研究遂行能力とともに、その成果に基づく臨床実践能力の更なる向上を図る。これにより、医療人として地域・社会で先導的な役割を担える有為な人材の育成に貢献する。

【機関概要】

駒込病院は、1879年に主に伝染病を診療する病院として開設。その後、がん患者の増加に伴い、1975年にがんと感染症のセンター機能を有する高度専門総合病院となり、2011年には、さらに先進的で次代型の診療基盤・診療機能を備えた「がん・感染症センター都立駒込病院」に。2022年には、地方独立行政法人東京都立病院機構「都立駒込病院」として新たにスタートした。

都立駒込病院は、総合診療機能を有し、がん・感染症を中心に高度先進的な医療、行政的医療、様々な難治性疾患の診療、複雑な病態の治療を行っている。がん診療では、都道府県がん診療連携拠点病院と造血幹細胞移植推進拠点病院として東京都のがん診療のまとめ役と推進役を担い、感染症病院としては、第一種・第二種感染症指定医療機関及びエイズ診療中核拠点病院の役割を果たしている。

東京薬科大は、ヒューマニズムの精神に基づいて、視野の広い、心豊かな人材を育成し、薬学並びに生命科学の領域で、人類の福祉と世界の平和に貢献することを理念とし、教育研究に取り組んでいる。

1880年に前身となる東京薬舗学校を設立し、私立薬科大学としては創立140余年の日本で最も長い歴史と伝統を誇る。明治の時代よりこれまでに4万3000名を超える卒業生を世に送り出し、医療や創薬等のさまざまな分野で活躍する優秀な人材を輩出してきた。

特に、薬剤師教育が6年制となり、臨床実践能力と研究能力を備えた薬剤師を数多く養成することを薬学部の目標として掲げている。1994年には日本で最初の生命科学部を開設し、現在、2学部2大学院研究科を擁して活発に研究活動を展開している。

 

協定書を掲げる都立駒込病院の戸井雅和院長と東京薬科大の三巻祥浩学長