文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
龍谷大、再来年春に心理学研究科(仮称)」開設へ  社会人を受け入れリカレント教育にも積極的に対応

■ポイント□

◎既存の文学研究科臨床心理学専攻(修士課程・博士後期課程)を発展的に改組転換し、高度専門職業人をより多く輩出することを目指す

◎博士後期課程では臨床心理の専門職として実践経験を有する社会人のリカレント教育も応える

◎創立400周年を迎える2039年度末までの長期計画「龍谷大学基本構想 400」(略称、「構想400」)の取組として、「龍谷大学キャンパスブランド構想」を推進。心理学研究科設置は大宮キャンパスのブランド構想の一環として実施

龍谷大学は再来年4月に、大学院「心理学研究科(仮称)」の開設を予定している。

複雑で不確実、予測困難な現代社会にあって、心理的困窮を訴える人の増加傾向が顕著であり、その結果、心理的困窮からの回復に対する専門的な支援への要請が高まっている。

同大の「臨床心理学」の特長として培ってきたシステムズアプローチによる「関係者支援」の手法を習得した高度専門職業人による支援も不可欠であることから、今回、心理学部の教育理念と文学研究科臨床心理学専攻で培った実績、教学資源を発展充実させることを目的として、新たに心理学研究科臨床心理学専攻を設置することとなった。

同研究科博士後期課程では、従来の研究者養成コースに加えて、高度専門職業人養成コースを設定。既に臨床心理の専門職として実践経験を有する社会人の臨床心理士と公認心理師を積極的に受け入れ、社会的ニーズであるリカレント教育にも応える。

さらに龍谷大は、創立400周年を迎える2039年度末までの長期計画「龍谷大学基本構想400」(略称「構想400」)の取組として、各キャンパスの教育研究環境を整備。それらを特色化させ、機能・学びを充実させるキャンパスブランド構想を推進する。

今回の心理学研究科は大宮キャンパスに設置予定で、大宮キャンパスが人文科学の諸領域と図書館・ミュージアムでの学びと研究を深化させ、人文科学系の学びを充実させる拠点になることを目指すもの。

再来年春には、心理学部1期生が大宮キャンパスで学び始め、同時期に、新校舎「黎明館(れいめいかん)」が完成予定。同校舎は、大学と龍谷大学付属平安中高生も利用する共用棟とします。この利点を生かし、心理学部および心理学研究科と付属平安中学校・高等学校との中高大連携事業の展開も予定している。