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結核菌の増殖制御に関わる分子機構 東大教授らが解明 効果的に作用する新規薬剤開発に期待

東京大学の富田耕造教授らは、人の肺結核を引き起こす結核菌が保有する「MenT3トキシンタンパク質」の基質特異性の分子機構を解明した。新しいタイプの薬剤開発に寄与することが期待されている。15日付のオープンアクセス誌に掲載された。

研究グループは「薬剤に耐性のある多剤耐性結核菌も見つかっており、新しい治療法の開発が求められている」と指摘。「結核菌が抗生物質暴露などのストレス条件下で生存していくために獲得してきた増殖制御機構を担うトキシンタンパク質の機能を阻害することによって、結核菌に対する抗生物質がより効果的に作用する可能性がある」と評価している。