新潟⼤学の若杉三奈⼦特任准教授らの研究グループは、指定難病「急速進⾏性⽷球体腎炎」の透析導⼊患者数と導⼊率の経年変化を評価した。男女ともに70歳以上の透析者数が上昇しており、今後の⾼齢化に伴って⾼齢患者が増加する可能性が⽰唆されている。
急速進⾏性⽷球体腎炎は、数週から数カ⽉の経過で腎機能が急速に低下して腎不全に⾄る病気。腎不全となり透析導⼊が必要となる危険性が⾼いだけでなく、⽣命予後も不良で治療にも苦労することが多い。
調査によると、透析導入者数は2006年に男性235人、女性187人であったが、21年には男性314人、女性296人に増えている。導入者の平均年齢は男女で約69歳から約75歳に伸びた。年齢別では70歳以上で透析をする割合が増えており、男性で90歳以上、女性で80~89歳で特に顕著であった。
研究グループは「今後さらに研究を進め、急速進⾏性⽷球体腎炎の予後が少しでも改善できるよう貢献したい」としている。