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血液から脳腫瘍と悪性度を判別 東北大教授らが成功 手術前診断で使われる可能性

東北大学の松浦祐司教授の研究グループは、少数の血液を使って悪性脳腫瘍「神経膠腫(こうしゅ)」の発症とイソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)遺伝子の変異状態を早期に判別することに成功した。これは将来的には手術前診断の一助になる可能性もある。

研究グループは神経膠腫患者84人(うちIDH変異型30名、IDH野生型54人)及び健常者72人の血しょう検体を収集した。

神経膠腫の有無とその悪性度を決定的に左右するIDH遺伝子変異状態の判別を試みた。神経膠腫群の健常群からの判別では、10回試行の平均精度83%を達成した。

患者群内でのIDH遺伝子変異状態の判別では、精度75%(30%交差検証試行10回の平均)を達成し、IDH変異型では血しょう中たんぱく質の凝集度が高くなることが確認されている。

松浦教授らは「この現象は脳神経へのダメージを反映し、アルツハイマー病の血中バイオマーカーとして知られるアミロイドβやタウたんぱく質の発現量と密接な関わりがあると考えられる」とし「神経膠腫の亢進機序の解明にもつながる」と説明している。