九州⼤学と豪クイーンズランド⼤学の研究グループは、味噌などに使われる⻩麹菌(きこうじきん)が有するでんぷん分解酵素であるグルコアミラーゼの遺伝⼦「glaA」のメッセンジャーRNA(mRNA)を⽣きた細胞内で可視化することに成功した。
⻩麹菌はでんぷん分解に重要な酵素であるアミラーゼを多量に作る。酵素はたんぱく質の1種であり、これはmRNAから作成される。だが、そのメカニズムは明らかになっていなかった。
研究グループは、mRNAを可視化する技術「MS2システム」を初めて黄麹菌に適用。細胞内にあるglaAのmRNAの解析を進めると、特定の核でglaAmRNAが生み出されていることを発見した。さらに、環境変化によって同mRNAの存在位置や量が変化することも確認している。
九大の樋⼝裕次郎准教授らは「世界にアピールできる研究成果を今後も発表していきたい」としている。