文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
アジア人の乳酸品摂取と奇数脂肪酸に「相関あり」 東北大教授らが初発見 体内の奇数脂肪酸濃度を高めるために乳酸品摂取が有効

東北大学の木下賢吾教授らの研究グループは、アジア人を対象とした集団解析で製品摂取と奇数脂肪酸の相関を初めて発見した。

研究グループは東北メディカル・メガバンク機構の地域住民コホート調査の参加者のうち、食物摂取頻度調査票(FFQ)によって食習慣が推定できた約4000人の血しょう中の脂質濃度を測定し、関連解析を実施した。

その結果、乳製品摂取量と奇数脂肪酸C17:0を有する脂質との相関が見いだされた。アジア地域に居住している人を対象とした集団解析において、乳製品摂取と奇数脂肪酸の相関が見いだされたのは初めて。

解析すると、乳製品摂取由来の奇数脂肪酸の代謝において、脂質「スフィンゴミエリン(SM)」が重要な役割を果たしている可能性が示された。SMは奇数脂肪酸の輸送に関わっている可能性があるという。

木下教授らは「研究の成果が社会に与える影響としては、奇数脂肪酸の効用がより一層解明された時に、体内の奇数脂肪酸濃度を高める上で、日本人集団においても乳製品摂取が有効であることの証拠となる」としている。