沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究チームは、約3800万年前の樹脂の化石(琥珀)から求愛中の絶滅したシロアリを発見した。現在生息しているシロアリと同様の「タンデム歩行」をしていたという。
タンデム歩行はカップルの片方のアリが口と触角で相手に接触をし続けて新しい巣を探す行動。通常のタンデム歩行ではアリが縦の列となって歩くが、化石では横に並んでいた。
チームは樹脂に巻き込まれた際に乱されたと推測。シロアリで実際に実験してみると、先頭が樹脂に巻き込まれても後方のアリは逃げることなく、自らも呑まれた。元OIST研究員の水元惟暁博士は「カップルが捕食者に遭遇した際、通常は逃げるが、粘着性のある表面では危険に気づかず閉じ込められてしまう」と考察している。