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素粒子ミュオンで水素の挙動 東北大などが解明 次世代水素駆動型半導体デバイス開発に期待

東北大学や高エネルギー加速器研究機構など4機関は物質中で水素原子のように振舞う素粒子「ミュオン」を用いて二酸化バナジウム(VO₂)における水素の拡散機構を原子レベルで明らかにした。研究の成果は、次世代水素駆動型半導体デバイス開発のきっかけになることが期待されている。

次世代メモリー材料として期待される二酸化バナジウム(VO₂)では、機能のカギである電気抵抗の変化が内部の水素と関係することが判明していたが、具体的な動きや影響は分かっていなかった。

研究チームは次世代半導体デバイス材料として注目を集める二酸化バナジウム(VO₂)に対して、物質中で水素のように振る舞う素粒子「ミュオン」を用いることで、ナノスケール領域における水素の挙動を明らかにした。

それによると、水素はVO₂中で2種類の拡散経路を持ち、そのうちの1つは半導体素子に適した高い拡散係数を示すことを発見したという。

研究チームは「VO₂の応用先の1つ抵抗変化型メモリーは、多値化が容易であることからNAND型フラッシュメモリーをはるかに超える超高密度化が期待される」と評価。「このメモリーは、脳の神経細胞がつながる仕組みに似ているため、人工知能が学習するシステムに使えるかもしれない」と期待を寄せている。