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男性1割強と女性2割強「いつも急いでいる」 労働時間が長いほど感じやすい「性急感」(東大調査)

東京大学の石田特別教授らのチームは、働き方とライフスタイルについて同一人物に繰り返し尋ね続ける「パネル調査」を実施しており、その結果を公表した。全体で時間に追われている人を問うと、男性1割強と女性2割強が「いつも急いでいる」と答えていた。

研究グループは、2007年から「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査」を毎年実施している。「誰が時間に追われていると感じやすいのか」「何歳までに結婚したいか、子どもを持ちたいか」「希望する介護」などを分析している。

普段からどのくらい急いでいるかをたずねると、男性の13%と女性の24%が「いつも急いでいる」と答えた。男女ともに労働時間が長いほど急いでいると感じやすく、「月120~200時間」と比べて、「200時間超」は男性で1.7倍、女性は2倍疲れていると感じやすかった。

何歳までに結婚したいか・子どもを持ちたいかについて、07年と23年でどのような変化が見られるか―。07年と比べて、結婚について実現した人は男性で3割、女性で4割であった。子どもについてはおよそ2割となった。

希望する介護について聞くと、約半数が「介護施設や老人ホーム」での介護を、4割弱が「自宅」を望んでいた。希望する介護者はおよそ7割が「介護職などの専門家」と答えていた。

研究グループは「本研究の知見は、今後の政策議論を深める素材を提供しうる」としている。