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岡山大が学生らにHPVワクチンキャッチアップ接種 副反応調査で行動する機会につながる

岡山大学は学生と教職員へのHPVワクチンキャッチアップ接種(対象時期にワクチン接種を逃した人に対するワクチン接種)を実施し、接種後副反応調査の結果をまとめた。副反応の種類と有無、月経の違いなどについて探っている。子宮頸がん予防のための行動を起こす一助になりそうだ。

子宮頸がんはヒトパピローマ(HPV)ウイルス感染によって起こり、発症のピークは30~40代。多くの若者や子育て世代の女性が、子宮頸がんに罹患して妊娠ができなくなったり、後遺症を抱えたりしている。

岡山大は2023年8月~24年1月までに学生らを対象とするHPVワクチン接種を計3回実施して、副反応調査を行った。

それによると、副反応として接種後の局所の痛みが最多で60%。腫脹が30%、発熱が4%あった。診療などが必要な重篤な副作用を認める人はでていない。症状は摂取当日や翌日までになくなる人が多かった。

また、接種後の月経について問うと「いつも通り」が最も多かった一方、「いつもの月経と違いがあった」と答えた人も1割程度いた。

研究グループは「接種対象者やその周囲の方が本調査結果を知ることで接種やがん検診受診などの子宮頸がん予防行動について考え、行動する機会につながる」とコメントしている。